OsakaMICTの日記

最先端の低侵襲心臓血管治療を紹介します。 どなたもご覧になってください。

2016-01-01から1年間の記事一覧

日本初のEvolut R成功!

日本初のEvolut R成功!本日、国内承認済みのdevice「Evolut R」の植込みに成功しました(当院410例目)。CoreValveと形はそっくりですが、動作が全く違いました。しかしBrian先生の指導のもと完璧な位置で植込みました。もちろんblockもなく、leakもtrivial。…

大阪大学においてTAVI400例を達成!

昨日、ついに通算TAVI症例400例を達成しました!思えば2009年からの長い道のりでしたが、これまで多くの高リスク患者さんを治療しつつも「術後30日死亡1.0%」と極めて良好な成績を収めることができたのは、支えていただきましたメンバーの皆さんのたゆまぬ努…

腎動脈を巻き込んだ腹部大動脈瘤の新術式「ChEVAS」は、素晴らしい!

「ChEVAS」=chimney+EVASを組み合わせた新しい治療法の症例動画を、供覧いたします。 【背景】腎動脈下腹部大動脈(Infra-renal type AAA)に対して1990年代よりステントグラフト治療(Endoavascularaortic repair: EVAR)が行われ、その低侵襲性のため広く…

『Self-expandable deviceを用いたTAVIの早期成績』が優秀演題に

連日連夜のオリンピック・メダルラッシュが日本列島を熱くしていますが、つい昨日、当チームにもメダル獲得者が出ました!政田健太先生によるJTVT2016での発表が「優秀演題」に選ばれました。演題タイトルは『Self-expandable deviceを用いたTAVIの早期成績…

『超ハイリスク大動脈弁狭窄症患者へのTAVI施行例』~2尖弁に対するTAVIは緊急でも可能か~

手術翌日の動画(患者さんの許諾を得ています)をご覧ください。 先週、大動脈弁狭窄症および重症心不全にて当院に搬送となり、緊急でTAVIを施行した症例を供覧いたします。 緊急CT検査の結果を、放射線科、消化器内科、呼吸器内科と一緒に検討、確認をして…

Sapien3の症例動画・ダイジェスト版

以前に日本初のサピエン3経大腿システム症例を報告しましたが、その詳細動画を供覧いたします。Sapien3は、エドワーズライフサイエンス社製の新しいTAVIデバイスで、SapienXTの後継品です。LV側にcuffが装備され、perileakを大幅に減らせると言われています…

米国学会たより

5月14日から18日までアメリカ胸部外科学会(American Association for Thoracic Surgery: AATS)が開催されました。阪大の心臓血管外科から仲村先生、熱田先生、金谷先生、横山先生が参加をして、当教室からは桝田浩禎先生が参加してきました。桝田先生いわく…

日本初の、Sapien3を使った治療を施行

日本初の、Sapien3(エドワーズライフサイエンス社製の新しいTAVIデバイス)を使った治療を、施行しました。患者さんにとって、低侵襲治療の選択肢がまた一つ増えました!症例は87歳男性です。心不全症状を有する重症大動脈弁狭窄症で、26mm弁をNormal ballo…

日本外科学会の舞台裏スナップ、その4

今年の市民講座(一般の皆さまが参加できる会)は、講演会だけでなく、ワークショップも行いました。写真は「君が外科医になるセミナー」というイベントのワンシーンです。【日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会】という団体の主催するイベント…

日本外科学会の舞台裏スナップ、その3

参加者の親睦を図るための「前夜祭」「全員懇親会」も行われました・・・外科医師の数が急激に減少している昨今で相互連携を深めていくきっかけを提供できたでしょうか?研究発表やディスカッションの場とは違う華やかな雰囲気で、準備の苦労も吹き飛びまし…

日本外科学会の舞台裏スナップ、その2

日本外科学会といえば、外科系学会で最大級です。無事に成功させることは、大阪大学外科学講座に所属する全員の使命でした。 だるま(次期日本外科学会会頭である群馬大学の桑野博行教授からいただきました)を用意したのですが、無事に成功して両方に点睛す…

日本外科学会の舞台裏スナップ、その1

先月、第116回の日本外科学会定期学術集会が開催されました。外科系で最大級の学会です。今年は大阪大学の澤教授が会頭を務め、大阪大学外科学講座全員総力で開催をいたしました!大阪での開催は9年ぶりでしたが、ご参加くださった皆様、いかがでしたでしょ…

鳥飼慶Dr.の発表が日経メディカルに掲載されました

当科の鳥飼慶Dr.が第80回日本循環器学会学術集会(JCS2016、仙台)で発表した、日本のTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)実臨床成績が欧米に比べて良好とのデータが、今日の日経メディカルに記事掲載されました。我が国の症例は、欧米よりもリスクが高い…

本邦初のNellixによるEndovascular aortic sealing (EVAS)治療症例のご供覧

本邦初のNellixによるEndovascular aortic sealing (EVAS)治療症例のご供覧 ~低侵襲腹部大動脈瘤治療の新しい治療法がいよいよ日本でも~ 【背景】 2006年に本邦でも腹部大動脈瘤に対してステントグラフト治療(Endovascular aortic repair: EVAR)が導入…

梅田の交差点で、51歳の方の大動脈解離の交通事故が報道されましたが・・・

つい最近、梅田の交差点で、痛ましい交通事故がありました。運転していた方は51歳と若いですが、「大動脈解離」を発症して意識を失っていたのではないか、と報道されています。気の毒な事故でしたが、こうした機会をとらえて啓発をするのも医療者の務めなの…

『TAVIの課題とこれから』(全4回の4:最新の地域勉強会資料より)

『TAVIの課題とこれから』(全4回の4:最新の地域勉強会資料より)いよいよ全4本の最後です。参考になれば幸いです。TAVIは良い面だけでなく課題もあります。その内容と解決への動きを紹介いたします。-----------TAVIにも弱点はあります。ただし「弁周囲…

ドイツの論文:TAVI術数が外科手術数を上回る

ちょうど前回投稿に関連の記事が、昨日の日経メディカルに出ました。NEJM(IFが1位、つまり世界で最も引用・信用されている医学雑誌)が掲載したドイツの論文です。「TAVIでの治療数が、外科手術をすでに上回った」とのこと。治療成績はというと、80-84歳で…

『TAVIの成績』(全4回の3:最新の地域勉強会資料より)

『TAVIの成績』(全4回の3:最新の地域勉強会資料より)本日は、全4本の3つ目です。参考になれば幸いです。過去2回でTAVIの普及状況を紹介しましたが、「では実際の治療成績はどうなのか?」を公開しています。-----------日本でのTAVIの普及は米国などに…

『TAVIの増加、広がり』(全4回の2:最新の地域勉強会資料より)

本日は、全4本の2つ目です。お役に立てば幸いです。 「TAVIの今」の総括紹介資料を供覧します。11月に地域の循環器内科の先生方をお招きして合同勉強会を開催しました。その際に当科の鳥飼慶Dr.が行ったプレゼンのダイジェスト版です。 ----------- 日本で初…